PKの仮住まい、アグラーセンの階段井戸(ugresen ki baoli)。デリーに実在する遺跡です。『PK』公開後、観光客が殺到しているとか。デリーへ行くときには、ぜひニンジン持参で訪れたいですね!
階段井戸は、特にラージャスターンやグジャラートなど、干上がる乾季とモンスーンに襲われる雨季とでは給水がまったく安定しない地域で主に建設されました。19世紀頃までに建設され、時代によってはヒンドゥー様式とイスラーム様式が融合した壮麗な彫刻がほどこされています。しかし、現在はほとんどの階段井戸は廃墟として朽ち果てているようです。というのも…英国統治時代に、「不衛生だから」という理由で禁止されたから。イギリス人が! イギリス人に! 「不衛生」とか言われちゃったよ! 窓から排泄物投げ捨ててた国の人に!
ただ、ごく近年、観光資源として、また貯水技術、建築技術の面からほんのり注目されてもいるようです。そういえば、『PK』公開後に訪れた方が「改修中だった…。」とどこかに書かれていたので、つまりは改修する価値があるということで、どこからか資金も出ているわけですね。
なお、インドで「遺跡に住みついている」と言うと、狂人というか世捨て人というか修行者というか、そういうイメージがあります。PKの不思議ちゃんぶりを強調するアイテムでもあったわけです。
「階段井戸」または「stepwell」で画像検索すると、ステキ写真がいっぱい見られますよ!