PKがラージャスターンの砂漠で盗まれたリモコンを盗人から買い取ったタパスヴィー。彼はこのリモコンのことを「シヴァ神のでんでん太鼓から壊れ落ちた玉」(shiv ji ke damroo se tootaa hua mankaa)と称し、これを祀った寺院を建築するべく、信者から献金を募ります。
「シヴァ神のでんでん太鼓」とはなんぞや! 非ヒンドゥーの人には意味不明なので、英語字幕では簡単に訳されていますし、もし日本公開された場合でもそこのところの説明は省かれるでしょう。
まず、シヴァ神について少し説明を。ヒンドゥー教には主要な神が3人います。ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァ。
ブラフマーは「創造を司る」などと表現されますが、実際のところ、インドでブラフマーを祀る寺院は1か所か2か所のみです。古い時代の神様なので、現在ではほとんど信仰を集めていません。
ヴィシュヌは「世界秩序を維持」などと表現されます。化身(アヴァター)がたくさんあり、「ラーマーヤナ」のラーマ、笛を吹く姿が特徴的なクリシュナもヴィシュヌの化身ということになっています。
そしてシヴァ。「世界の破壊と再生を司る」などと表現されます。瞑想する姿、踊る姿(ナタラージャ)で描かれることが多いです。シヴァの特徴的な持ち物である太鼓は、「でんでん太鼓」です。写真、見えるでしょうか。太鼓の下に玉が2個、ぶら下がっています。
 
タパスヴィーが言っていたのは、この玉のことです。「シヴァ神の太鼓についてる二個の玉のうち一つをありがたくいただいた。この神聖なるシヴァの所有物を見せてやるから金寄越せ」というのが、彼の主張だったのです。