PKを待ちながら

2014年公開のインド映画『PK』のネタバレです。『きっと、うまくいく』のランチョーを演じ、『チェイス!』のサーヒルを演じた「国宝級」俳優、アーミル・カーンの主演作です。鑑賞済みの方、ネタバレOKの方はどうぞ。未見の方は10月29日全国公開をお待ちください!

2015年05月

アーミルより中国ファンへのメッセージ

アーミルが中国から帰国後、优酷にUPした自撮りのメッセージビデオです。中国の小姐が「遠くから来てくれて・・・ってあなたのことじゃないの?!」と言ってくれたので、記念にリンクを貼っておきます。

http://player.youku.com/player.php/sid/XOTYzMzIxNjMy/v.swf
 

実際のところ、南京とか、ウルムチとか、中国内陸部の遠くから来てた人もいたので、その人たちのことだと思うのですが、私自身も数に入っていると信じることにします。あ、そういえば、あのウイグルぽい人はウルムチの人だったのかな・・・? メッセージの内容はこんな感じです。

Hi, this is a special message for all my fans in China.
You know, I was sitting this morning with my wife and I was showing her this T-shirt which you all gave me and all the gifts and lovely letters that you gave me when I was there. And I was telling her about all the love and affectionthat you gave me.
I just wanted to thank you very much from the bottom of my heart. I had such a lovely time in China, it was a magical trip.(笑) And I remember every moment...and I was so touched with all the love that my fans, they gave me,  travel such from far distance to see me and got me such lovely gifts and photographs and little booklets with there, photographs of themselves and their friends. It was really beautiful. Really beautiful, really magical.
I beleive my film is doing really well, PK is released even that is doing really well. I've been hearing reports. I'm so happy to know that. Really thrilled and...
Thank you so much for the lovely time. Thank you.

中国のファンの皆さんへのメッセージです。
今朝、中国滞在中に皆さんからもらったこのTシャツやプレゼント、手紙を妻に見せていました。それから皆さんからもらった愛情についても話をしました。
皆さんに心からお礼を言いたいと思います。中国では、たいへん楽しい時間を過ごしました。本当に、夢のような旅でした。(笑)すべての瞬間を覚えています。皆さんの愛情にとても感動しました。遠くから僕に会いに来てくれ、素敵なプレゼントやお手製のアルバムをもらいました。(※注 どうも中国ファンはネットからダウンロードした写真とか、自分や家族の写真をもりもり貼って、メッセージを書き込んだアルバムをつくってスターに渡すのがお好きなようです。日本でもやるのかなぁ?)とても素晴らしいものでした。本当に素敵でした。
僕の映画は、PKはヒットしているようですね。報告を聞いています。とてもうれしく思っています。
素敵な時間をありがとう! 

Bhagwan Hai Kahan Re Tu 巡礼編

「自分の神」を探す方法に行き詰ったPK。手当たりしだいに「すべての神」に祈ることにします。
 

Bhagwan Hai Kahan Re Tuの楽曲で、PKがインド各地各種の宗教行事、礼拝に参加する様子が描かれます。おそらく、いくつかは合成。ここで描かれる宗教行事を整理してみます。いくつか、ツイッター上で教えていただきました。ありがとうございました! まだよくわからないシーンもあるので、ご存じの方、教えていただけると嬉しいです・・・。

◆ガートで沐浴。ヒンドゥーです。建物の雰囲気からして、おそらく北~西インド。川の上流からお花が流れてくるのは演出と思われます。シヴァリンガム(シヴァ神の象徴とされる男根像)に牛乳を注ぎます。ヒンドゥーでは、神像(石像)に牛乳やオイルや聖水をバシャバシャかけてお世話する儀式がよくあります。有名な寺院の神様は、だいたいオイルで黒光りしています。
◆イスラームの聖者廟でお墓に布をかける儀礼。(コメント欄で教えていただきました。ありがとうございます!)PKがかぶっている帽子は、イスラーム帽です。
◆水に沈みます。キリスト教の洗礼。
◆次はスィック。スィック寺院では、ターバンを巻いていない男性は、代わりにバンダナを頭に巻きます。
◆ムスリムの行者?ヒンドゥーの行者?に献金。クジャクの羽根は、ヒンドゥーではクリシュナやムルガンのイメージとして好んで使われますし、ムスリムが使うこともあるようです。今ひとつ判別できないので、ご存知の方、ぜひ教えてください!
◆黄色い粉(ターメリック)まみれのヒンドゥーの行事。プネーの近く、Jejuriという町が巡礼地のようで、そこのKhandoba神≒シヴァ神の祭礼のようです。ご神体を綱でひいていると思われます。


◆ジャイン教の巨大なゴーマテーシュワラ像に(おそらく)牛乳を注いでいます。南インド、カルナータカ州のシュラバナベラゴラで12年に1度行われる祭礼のようです。


◆キリスト教の教会で礼拝。
◆イスラームの建物の前でぼんやり座っていたら施し(チャパティ)をもらう。
◆イスラームのモスクで集団礼拝。
◆スイックの靴置き場で靴磨きのボランティア(セーワー)。スィックはセーワーを好みます。映画『聖者たちの食卓』では、アムリトサルの黄金寺院で大量の食事をつくり、参拝者にふるまう様子が記録されています。
◆ガート周辺に住まうヒンドゥーのサードゥになんか紐まいてもらう。
◆黒い服を着て胸を叩く。イスラーム教シーア派の行事、アシューラー。
◆刃物で自分の背中を打つ。こちらも続けてアーシュラー。コメント欄で教えていただいた映像を貼ります。流血注意なので、埋め込みでなくリンクにしておきます。
https://youtu.be/2rU-4YqnbwE
◆ヒンドゥーのシヴァ神像。
追記:陽明さんに教えていただきました! このシヴァ神像は、モーリシャスにあって、インド政府から贈られたものだそうです。
◆キリスト教の十字。
◆ヒンドゥーのガネーシャ神像。タイのチャチュンサオにあるそうです。行きたい・・・。
http://matome.naver.jp/odai/2138393359268922801
◆バスに乗ってヒンドゥーの聖地巡礼。額にいろいろ塗るのは、ヒンドゥーです。ちなみに、横に3本白線は、シヴァ系。縦に赤1本、またはさらにその外側に白でU字を描くのはヴィシュヌ系。
◆歩いて巡礼。真っ白な服でマスクまでつけるのはジャイン。
◆寺院本殿の周りをごろごろ礼拝。ヒンドゥーです。マハラーシュートラ州ナーシクのKalaram(黒いラーマの意)寺院で撮影したそうです。この寺院のオフィシャルサイトもあります。ここも行きたい・・・。ラーマ、ラクシュマナ、シーターの像が祀られているようです。
http://shrikalaramsansthannashik.org/english/index.html
◆丘のうえにたたずんでいるのは、太陽礼拝・・・?
◆ヒンドゥー寺院の木になんか紐巻いてます。
◆ヒンドゥー寺院に膝立ちで礼拝。ガート周辺の映像は、全部同じところかなあ。
◆最後はヒンドゥー神像製作工房。

こうして見ると、PKはずいぶんあちこち巡礼したものですね。ヒンドゥーの人たちにとって、寺院参拝は生活であり、義務であり、レジャーでもあります。インドの保守的な女性は、あまりお家の外に出ないのですが、「お寺に行く」というのは、外に出かける唯一の口実です。映画でも「お寺に行く」と称して恋人と密会するシーンがちょいちょい出てきますね。
 

『PK』妄想後日譚

涙を押し隠してジャッグーと別れ、母星へと帰っていったPKですが、1年後、再び地球を訪れます。…意外と早かったね! 電池、使いきっちゃったのかな?
ラストシーンでは、アーミル演じるPKとランビール・カプール演じるお仲間の上半身しか映し出されていませんが、PKの肩にはストラップがかかっています。あのラジカセ、持って来てるよ…! ジャッグーの声を再録する気マンマンです。母星の記録媒体使ったほうが電池に苦労しなくていいんじゃないの、とも思いますが、「地球の音は地球の媒体で録音するに限る!」とかこだわりがあるのかもしれません。

まんまと地球再訪に成功したPK。あの後、どこへ行ったのでしょう。まずは、マンダワーのバイロン・スィン楽団へ行って、楽団仲間と奥さんに挨拶。その後は、デリーへ一直線。途中でテレビが見られたら、ジャッグーのニュース番組をチェックしてニヤニヤ。デリーでジャッグーと再会して、驚いたジャッグーにぎゅうぎゅうハグされて握手。そして、サルファラーズと幸せに暮らしていることを読み取って、ひと安心…。と同時に、隠していた自分の気持ちや「カセットテープの嘘」がまるっとバレてることに気づいて、驚愕し、今まで感じたことのない感情に慌てふためくんだろうな。しかも初めて顔を合わせるサルファラーズと握手したら、やっぱり全部知られてるし、すでにこっそり録音を始めているラジカセを見られちゃったりして、もう、たいへん。

前回の調査では「嘘をつくこと」を学んだけれど、今度は「嘘を見破る方法と見破られた時の対処方法」を学ばなきゃいけないかもね!

『PK』vs『ラーマーヤナ』

『ラーマーヤナ』という物語(神話)があります。1800年くらい前のインドで成立したという長い長いお話です。話の途中でやたらに小咄が盛り込まれているためストーリーが追いにくいのですが、簡単にまとめると、

◆人々がラーヴァナという名の暴れん坊に苦しめられる。
◆天界の神様が協議してヴィシュヌ神派遣を決定。
◆ヴィシュヌ神は人間=ある国の王子として生まれ、ラーマと名づけられ、立派に成長する。
◆聖者にこき使われたり、他国の姫シーターと結婚したり、継母にいじめられたりする。
◆ラーヴァナと対決してやっつける。
◆妻シーター、自分の不貞を疑ったラーマに対して抗議の自殺。
◆ラーマ、使命果たしたし、嫁死んだし、人間としての生を終え、天界に戻る。
◆結論:ラーマ=ヴィシュヌ神は偉大なり!

神様が人間として生まれ落ちたり、小咄が盛り込まれたりする構造はインド神話の常套です。これらの長くて入り組んだ物語は、結局のところ、いかに神が偉大で素晴らしい存在であるかの修飾であり、最終的には「神は偉大なり」の一言に集約されていきます。
カタカリやバラタナティヤムなどの古典舞踊を観る機会がありましたら、ぜひ観察なさってみてください。歌って、踊って、ハラワタ引きずり出したり、奇声をあげたり、なんだかんだの末にたいてい最後は神を称える歌詞と仕草で締めくくられます。(イマドキのアレンジだとダンサーのドヤ顔で終わりますが。)

さて、ところで。『PK』も、この構造を踏襲していると見ることができそうです。ある日地球に現れ、学び、恋をし、敵を打ち負かし、小咄を盛り込みつつ、人々を助けて、元のところへ去っていく。
少し違っているのは、その結論となる一文。
PKが名刺サイズの紙に書いた、あの一文。あそこへ向かって2時間半の物語がぎゅーっと進行していく、そんな風に思っています。

瞬きもせず

PKちゃんは、瞬きをしません。メイキング映像のなかで、PKというキャラクターを作り込む試行錯誤が見られますが、そのなかで、「瞬きをしない」という特徴が採用されています。
その結果、なんとも不思議で可愛らしいPKちゃんが誕生しました。(たぶん)慣れないコンタクト(グリーンのカラコン)をはめて、瞬きしないなんて大変だったりだろうなあ…!
瞬きしない、なんてのは映画俳優なら当たり前なんじゃないの、という気もしなくもないのですが、普通の俳優さんが瞬きをしないとどうなるかというと、ジャッグーの「自殺犬ニックー」収録中、隣に立ってたドクターに注目。ずっと瞬きしないんですが…こわいよ!「瞬きしなくて可愛い」のは、アーミルだからこそ、というのがよくわかります。比較対照ありがとうございます。
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アーミル・カーン(『きっと、うまくいく』のランチョー、『チェイス!』のサーヒル)のファンです。 アーミル主演、2014年12月インド公開の映画『PK』は日本未公開ですが、ネタバレをブログに書いています。 アーミルとPKに興味のない方は、積極的にブロック、RTブロック、ミュートなどしてくださいね!
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